こんにちは、Tomatsuです。
今回は「中小企業診断士(1次試験)に合格するための最も効率の良い勉強法」を紹介させて頂きます。
基本は予備校で紹介されている方法と同じですが、独自のエッセンスも加えておりますので、少しでも試験勉強に行き詰っている方々の参考になれば幸いです。
過去問を活用しまくろう
結論は「とにかく過去問中心の勉強を心掛けること」です。
大学受験でも国家資格でも何でも同じだと思いますが、合格を目指す上で一番効率の良い方法は過去問を解きまくることです。
もう、過去問で筋トレするイメージです。
とにかく、解いて解いて解きまくりましょう。
過去問は、経産省が過去の受験者に「実際に」出題した公式情報に基づいており、無駄な情報は一切含まれていないため、試験合格に向けた最短かつ最高の水先案内人となるでしょう。
過去問演習を阻害する3つの要因
多くの方々が、あれ?「過去問解きまくる」って当たり前の話やん…って思われたかと思います。
そうなんです。当たり前なんです。ただこの当たり前を実践するのが難しい。
私が受験生のころ、周りの受験生との意見交換で得た実感値としては、上記の「当たり前」を実践できていた方々は30%もいなかったんじゃないかと思います。
なぜでしょうか?
下記は他の受験生とのやり取りを通じて知った3つのバッドパターンです。かくいう私も何度かバッドパターンに陥りそうになりました。
いずれかに当てはまってそうだなと思われた方は、この記事をきっかけに是非勉強法を見直していって下さい。
1. 細かい論点まで知りたくなってしまう
中小企業診断士の勉強はとにかく楽しいです。
特にコテコテの技術系社員で、経営戦略や財務・会計等についてこれまで一切考えたこともなかった私にとって、学習初期のころは毎日が新鮮で、日に日に勉強意欲が増していったのを覚えています。
そして、学習中期に差し掛かり中途半端に知識がついてくると、「わが社の強みは○○にあるから××事業とのシナジーを追求するべき」という様に、さも分かった風な口調で話せるようになります。
上司からも「Tomatsuどないしたん?しっかり分析できてるやないか」
と褒められ、モチベーションがどんどん向上していきました。
ただ、この段階まで来たら「黄信号」ですね。
ある程度勉強していくと気づくかと思いますが、診断士試験では要求される勉強範囲が鬼広い分、一つ一つの論点をそこまで深堀できないんですね。
勉強意欲がMAXまで上がりきっている受験生は通常の勉強範囲では満足できなくなり、MBAの参考書やら最先端のビジネス書に手を出すようになり、試験範囲外の細かい論点まで追求しだします。
これ、絶対やめてください。
科目が少ない勉強初期段階はまだ良いのですが、後期に差し掛かると7科目を回していかないといけなくなりますので、よほど要領の良い方でない限り、確実にメモリが破綻します。
特に経済学・経済政策はパズルに近い面白さがあり、ハマる人はとことんハマってしまう恐ろしさがありますので要注意です。
気になった論点やテーマはメモするだけに留めておき、試験後に時間ができてから見分を広げていくことをオススメします。
2. 「予備校テキスト=バイブル」と勘違いしている
学生時代から真面目に勉強してきた方ほど悲報です。診断士試験においてはテキストベースの勉学ははっきり言って勧めできません。
「テキストを隅から隅まで覚えてやる」と意気込んでいる方は是非考えを改めて頂きたいです。
テキストを丸暗記した所で試験問題にはまるで太刀打ちできないからです。
誤解を恐れずに言うと、予備校テキストは診断士試験に出てくる各論点のあくまで「イントロ」的な位置づけであり、正直、試験問題が解けるようになるほど内容が深くありません。
実は、中小企業診断士試験に必要な知識やノウハウの大部分は各予備校が出している「過去問集の解説ページ」にあります。
つまり、過去問に着手するまでは、その大事な知識・ノウハウ部分にほとんど触れていない状態であるということです。インプット不足ですね。
テキストを覚えこんで理論武装した上で過去問に着手したい気持ちは分かりますが、考えを改め、テキストはさっと確認するだけに留め、少しでも理解したと思ったら、その論点の過去問に取り組んでください。
最初は全く分からなくて絶望すると思います。ただその絶望感は勉強初期に味わっておいた方が良いです。
また、最初は解けなくても
「過去問着手→間違える→解説を読む→再チャレンジ→また間違える→解説を読む」
を何度も繰り返すと、回数を重ねていく毎に幾何級数的に知識の定着効率が増していきます。
過去問集は、TACのがオススメです。解説に過不足なく素晴らしいです。TAC過去問集一本でいきましょう。
3. 答えを覚えてしまうのでは?と危惧している
受験生の中には「過去問を解きすぎると選択肢を覚えてしまい、勉強効率が下がるのでは?」と危惧される方がおられます。実は私もその内の一人でした。
ただし心配は無用です。
過去問は「答えを覚えてしまうくらい何度も取り組んだ方が良いから」です。
ご存知の通り、診断士1次試験は限られた時間内で多くの設問を解かなくてはなりません。特に財務会計は約25問を60分という短時間で計算処理もせねばならず、控えめに言って鬼畜です。
短時間で数多くの問題を処理できるようになるには、解き方を体が覚えている状態を目指すことが重要です。
問題文を読んだら「解法」が瞬時に出てくるイメージまで持っていきたいです。
こうなるには、とにかく、反復演習あるのみです。
条件反射的に回答が出てくる状態に仕上げましょう。
ただし注意事項が一点。
例えば、「H.28 運営管理の第X問の正解はAです」などという覚え方は無意味です。
次回詳しく解説しますが、どの選択肢が正解か分かっていようが、設問に取り掛かる際には以下のポイントを意識して下さい。
- 「問題の論点・キーワード」「出題者がどのようなトラップを敷いているのか」をしっかり想起すること(財務会計の場合は解法手順)
- 間違い選択肢のどの部分の記述を変えると正解選択肢になり得たか考えること
上記の力を磨くと、正解を捻りだす力(すなわちアウトプット力)が向上しますし、点数も安定します。
[次回]過去問の具体的な取り組み方について
思ったより長く書いてしまいましたので、2部作に変更します。
次回、「試験攻略のカギは過去問の勉強法にあり②」では過去問の具体的な取り組み方について解説致します。それではまた!