実務家インタビュー

中小企業診断士の新しい働き方【二宮圭吾さんインタビューvol.2】

名古屋を拠点に「デジタルマーケター×中小企業診断士」として活躍中の二宮さん。

29歳のころに運用型広告のノウハウを武器に独立して以来、一貫して顧客の売上アップや販路拡大に貢献してきた。

「常に挑戦し続ける存在でありたい。今後は人員を増強し新たな取り組みにも着手していく」

このように語る同氏に、記事後半では「中小企業診断士の新しい働き方」について伺ってみました。

二宮圭吾
株式会社アクセルパートナーズ 代表取締役

運用型広告の専門家として2011年に独立以来web広告を活用して中小企業様の売上アップを支援。デジタルマーケティングをデジタルで完結させずに、経営課題や社会課題を解決するツールとして広く届けるために中小企業診断士の資格を取得し、多種多様なメンバーと連携したサービス作りに着手。

長年培ってきた運用型広告の運用スキルを活用して、大規模なECサイトから地方の小規模サービスサイトまで幅広くサポート。

成長意欲の高い中小企業向けにビジネスのお役立ち情報を届けるYouTubeチャンネルアクセルチャンネルも運営中。

この記事を読むのに必要な時間は「4分」です。

コンサルタントの独立に繋がる「業務委託スタッフ」という働き方

――アクセルパートナーズさんでは「業務委託スタッフ」として数名の中小企業診断士と業務委託契約されていますよね。この業務委託スタッフ制度について教えて頂けませんでしょうか?

二宮圭吾さん(以下、二宮さん)はい、弊社では現在3名の中小企業診断士の方と業務委託スタッフ契約をさせて頂いております。この3名の専門家には原則週2~3日会社にきて頂き、それぞれが得意とする領域で比較的自由なコンサルティングの仕事を展開して頂いております。

顧客からのファーストコンタクトの段階では「アクセルパートナーズ」の看板を使って頂けるうえに、固定給も支払わせて頂いております。また、顧客からコンサル業務を受注した暁には各々の業務委託スタッフがクライアントと自由に契約できるスキームにしております。

アクセルパートナーズとしては、それぞれのスタッフが獲得してきたクライアントからの報酬の一部を頂戴することで、Win-Winの形を追求しております。

――業務委託スタッフの専門家にとっては、固定給も貰えるうえに会社の看板を活用できる。二宮さんとしても3名の方々にノウハウを伝授し、受注を増やしていくことで会社の利益に繋げられる。まさにWin-Winの関係ですね

二宮さんそうですね。イメージとしては、芸能人のマネジメント事務所に近いでしょうか。

業務委託スタッフの方々はいわゆる「芸能人」。そしてアクセルパートナーズが「事務所」。私はWebマーケティングに強いので、Webを駆使してお三方の受注を支援する「営業部隊」というイメージでも動いております。

アクセルパートナーズとしては、芸能人にあたる業務スタッフの方々に大活躍して頂くための支援を提供することで、ビジネスをスケールさせていきたいと考えています。

二宮さんのYouTubeチャンネル「アクセルチャンネル」では中小企業診断士としての知見もフルに活用したお役立ちコンテンツが満載!

以下の動画では、本記事で取り上げている「業務委託スタッフ」について議論されております。

クライアントから怒られた経験が何よりの財産になる

――どのようにして業務委託スタッフというスキームの着想を得たのでしょうか?

二宮さんいろいろな要素がありますが「独立を考えている診断士に向けてセーフティネットを提供したかったこと」は大きいですね。

診断士として独立するのって勇気がいりますよね?極端な言い方をすると、会社員であれば成果の有無に関わらず会社から給料をもらうことができるものの、独立するとなるとお金を払ってくれる顧客が見つからない限り永遠に収入は入ってこない。

私は中小企業診断士のコミュニティを運営しているのですが、その分科会に「3年以内に独立チーム」というものがあります。

メンバーに対して「業務委託スタッフというある程度のセーフティネットを保証した制度」があったら独立する気になれる?」と聞いてみたところ手を挙げてくれたメンバーが出てきましたので、思い切ってこの制度を導入することにしました。

――なるほど~。コミュニティ内では他にどのような議論がなされたのでしょうか?

二宮さん:そうですね。私は、コミュニティ内の議論や多くの方々が独立されている姿を見てきた経験から「独立=支援機関の相談員から始める」という発想を持った方が多いことに気付きました。

よろず支援拠点や中小機構などの支援機関の相談員は中小企業の方々からの悩みを聞けるよい機会でもありますし、日当も3万円ほどいただけるので固定収入を得るという意味においても良い取り組みではあるとは考えます。

一方で、相談員の仕事では、どれだけ良い提案をしたとしても、その結果クライアントのビジネスがどう変わったのかが分かりませんよね。

また、無料相談はクライアントから大変ありがたがられますが、言い換えるとクライアントと本気でぶつかり合う機会は限定的です。そういう意味で成長機会も限定的と考えます。

二宮さん業務委託スタッフという働き方は「固定収入を得る」というセーフティネット機能は残しつつ、もっと本気でクライアントとぶつかり合う機会を提供できないか?という発想からスタートした制度でもあります。

これまでの経験から「クライアントから怒られた経験が何よりの財産になっている」と感じますので、独立コンサルの方々には早くそういった経験をして欲しいと思っています。

そのような機会を提供できている、という意味においても、この発想にたどり着けたことは良かったと感じております。

独立コンサルタントのためのセーフティネットと語る二宮さんですが、ご自身が29歳のときに独立された際の貯金額は「50万円」だったとか。。。

その勇気と行動力には純粋に敬服しました。

「販売力」は教科書では身に付かない

――話は変わりますが、会社経営者として成功されている二宮さんの視点から「独立」に求められる最も重要な能力はなんでしょうか?

二宮さんやはり「販売力」を身につけることでしょうか。独立をする上で一番重要なことは自分自身や家族が食べていくための収入を得ることです。なのでそこに直結する能力が必要と考えます。

ちなみに、ここで「営業力」と言わなかったことには意図があります。営業の手段としては「対人営業」だけではなく、インターネットを活用した「非対人型のマーケティング手法」もありますよね。

「対人営業のスキル」はクライアントからお金を頂く一つの手段に過ぎませんので、目的さえ達成できていればマーケティング手法は「非対人型」でもなんでも全然OKなのです。

むしろ非対人型の方が効率的な場合が多いですし、実際アクセルパートナーズでも対人営業は行っていません。

――なるほど~。ちなみに、どうやったら「販売力」は身につけられるのでしょうか?

二宮さんそれは「行動」と「実践」につきますね。そういう意味では、販売力は診断士の勉強(教科書)では身に付かない分野だと思います。

個人的には診断士2次試験の事例IIなんかは、Instagramを運用して1万円稼ぐ経験を課す、みたいなことをした方がよっぽど診断士の実力を向上させる手段に繋がるのかな、と考えております。

二宮さんは「マーケティングデジタルラボ」というコミュニティも運営中です。

名古屋周辺のマーケティング・デジタルに関心を持つフリーランスや国家資格保有者、経営者候補など、あらゆる人材が集い互いを高めう場として積極的に活動されております。

名古屋周辺の診断士(診断士の卵)は要チェック!

お忙しい所ありがとうございました

お忙しい中ありがとうございました。左:Tomatsu(松尾)・右:二宮さん

――最後に、業務委託スタッフのような形態に興味をもった診断士の方々が、二宮さんのような社長に会うにはどうすれば良いでしょうか?

二宮さん躊躇せずにコンタクトすることですね。

若くて挑戦心を持った方々からコンタクト頂いて、その声を無下に断る先輩診断士や経営者はあまりいないと思います。

手段はTwitterでもメールでもなんでも良いのです。繋がりたい人を見つけたらぜひ声をかけてみて下さい。最悪、断られたとしても死ぬわけではないですし、ノーダメージですよね。

前半の記事でも述べましたが、アクセルパートナーズでは今後も多くの新規事業や挑戦に取り組んでいく予定です。

新人診断士や診断士の卵でおられる皆さまも是非様々な挑戦に取り組んで頂ければと思います。

――貴重なお言葉誠にありがとうございます。私、個人としても大変勉強になるインタビューでした。勝手ながらアクセルパートナーズさん、二宮さんの今後のご活躍をお祈り申し上げます。