どうも、Webマーケター兼中小企業診断士のトーマツです。
近年、クラウドソーシングの普及や副業人材の利活用が進んできたことで、エンジニア、動画編集、Webデザインなど、フリーランス人材の活躍の場が広がってきました。
なかでも最近特に注目され始めているのがマーケティング領域でのフリーランス活用。
マーケティング後進国と呼ばれて久しい日本ですが、スタートアップやSaaS企業を中心にフリーランスマーケターの活躍機会が着実に増えてきております。
実際、私自身もフリーランスマーケティングコンサルとして3年以上活動しておりますが、需要が日々伸びていっていることを肌で感じております。
本記事では、このように今後の伸びが期待できる「フリーランスマーケティングコンサルタントの仕事内容、なり方、案件の獲得方法」について解説したいと思います。
*本ページの内容は一部宣伝を含みます。
- マーケティング領域で独立を考えている方
- 広告代理店勤務で副業を検討している方
- 中小企業診断士の方
フリーランスのマーケティングコンサルタントの仕事内容
マーケティングは「売れる仕組みの構築」であり、経営そのものです。
それゆえマーケティングは領域が広く、企業に所属するインハウスマーケターの仕事内容を画一的に分類するのは難しいです。
一方、クライアント企業が「フリーランスマーケター」に求める仕事内容は概ね以下のいずれかに分類されます。
- Web広告コンサルタント
- SNSコンサルタント
- SEOコンサルタント
- 総合マーケティングコンサルタント(外部CMO)
言い換えれば、上記のうちのいずれかの領域において価値提供できればフリーランスマーケターになることができます。
一つずつ見ていきましょう。
①Web広告コンサルタント
クライアント企業のために、リスティング広告やSNS広告(Facebook、インスタ、Twitterなど)を運用代行または運用指針を設計するコンサルタントです。
大手・中堅広告代理店も入っている領域ではありますが、フリーランスが全く足りていない領域でもあります。
というのもWeb広告分野の報酬体系は概ね「広告運用額×20%」であり、大手・中堅広告代理店は粗利が大きくなる運用額の大きい大手企業ばかりを相手にするからです。
つまり、広告運用額が数万円〜100万円/月の中小企業は、代理店に頼ることができず、「自社人材」で運用するか「フリーランス」に頼らざるを得ません。
前者の選択をできる企業は恵まれていますが、私の肌感覚では99.9%以上の中小企業はWeb広告を使うべきであるにも関わらず使い方を知りません。
つまり、フリーランス人材にとって最も狙い目の領域と言えるでしょう。
運用額100万円の企業と契約できれば、それだけで月間20万円の収入を得ることができます。
②SNSコンサルタント
クライアント企業のSNSアカウントを運用代行または運用指針を設計するコンサルタントです。
SNSといってもTwitter、インスタグラム、LINE、など多種多様です。
クライアント企業が提供するサービス・プロダクトと相性の良い媒体で運用しなければなりませんので、「どのクライアント企業にも合わせられるよう全ての媒体に詳しくなる」または「ひとつの媒体に特化しクライアントは選ぶ」のいずれかのスタンスを選ばなければなりません。
報酬形態は以下のファクターによってかなり変わってきますが、
- 投稿頻度
- コメント返信の有無
- 運用方針策定の有無
- 解析・レポーティングの有無
- 組織構築の有無
かなりざっくりベースでいうと、こんな感じです。
- 投稿 & 返信
〜10万円/月 - フル代行(投稿、返信、運用方針策定、レポーティング、組織構築)
10万円〜50万円/月
など、SNSコンサルタントはWeb広告コンサルタントと比べて、成果の説明が難しいので、クライアントの期待値をコントロールしながらプロジェクト運営していく力も求められます。
③SEOコンサルタント
クライアント企業のWebサイトの成果を高めるためにSEOの一旦を担うコンサルタントです。
主な役割は以下の通り。
- ヒアリング
- サイト診断による現状把握
- 戦略立案
- キーワード選定
- コンテンツ作成・ディレクション
- アクセス解析・レポーティング
- PDCA
SNSコンサルタントと同じく、役務範囲によって報酬が大きく異なります。
報酬の目安は以下の通りです。
- 戦略〜PDCA(①〜⑦まで)
10~80万円/月 - コンテンツディレクション〜PDCA(⑤〜⑦)
5万円〜20万円/月 - アクセス解析〜PDCA(⑥〜⑦)
3万円〜10万円/月
行う業務の質が同じであったとしても資本力の強い大企業案件であれば、80万円/月の高単価案件もありますし、中小企業であれば10万円/月というものも多いです。
SEOコンサルの詳細な仕事内容は「未経験からフリーランスSEOコンサルを目指すには?」という記事にまとめておりますので、興味がある方はぜひ覗いてみてください。
④総合マーケティングコンサルタント(外部CMO)
ここまで説明してきた①〜③の全てに対応するコンサルタントです。
また、総合マーケティングコンサルタントは、いわゆるマーケティングの4P(プロダクト・価格・チャネル・プロモーション)の全てにたけてなければならず、経営レイヤーでの戦略立案も代行します。外部CMOとも呼ばれる所以です。
フリーランスマーケターになるのであれば、皆この総合マーケティングコンサルタントを目指すべきです。
というのも、企業に所属しているマーケターの場合、ある程度は所属企業の論理に基づき、売りたいサービスを売らざるを得ません。
例えば、リスティング広告を専門に扱っている広告代理店の場合、クライアントの課題解決にSNSの運用が最適であったとしてもリスティングを売らないといけません。
一方、フリーランスの場合、「売っているプロダクトは自分自身」になります。
つまり、クライアントが抱えている課題を踏まえて、最適なソリューションを提案できます。
「総合コンサル」が一番儲かるもののハードルは高い
当然、④の総合マーケティングコンサルタントが一番稼げます。
ただし、実績や経験が問われハードルは高いです。
また、外部人材にマーケティングコンサルを依頼せざるを得ない企業は、そもそも規模が小さく、マーケティングの効果に対して懐疑的である場合が多いです。
つまり、①〜③などでクイックウィンが得られる施策を駆使し、成果を認めて頂かなければ「さぁ〜戦略立案を手伝ってもらいましょうか〜」とはなりません。
実績・経験、理解のあるクライアントを持っていない場合、まずは「①Web広告コンサルタント」「②SNSコンサルタント」「③SEOコンサルタント」のいずれかで経験とネットワークを広げることに注力しましょう。
案件の獲得方法
では、フリーランスのマーケティングコンサルタントはどうやって案件を獲得しているのでしょうか?
多種多様なアプローチがありますが、私も採用している代表的なものを紹介します。
- 知人・友人からの紹介
- クラウドソーシングから獲得
- SNS・個人のサイトから獲得
一つずつ紹介します。
①知人・友人からの紹介
コネクションさえあれば一番簡単なのは「知人・友人から紹介してもらうこと」です。
あるいはご友人自身が経営者であればその方にアプローチすることも可能です。
対等な関係を構築しやすく、最も案件が進めやすい方法なので、初心者フリーランスの方はご自身のネットワークをフル活用して営業してみましょう。
一方で、距離が近くなりすぎるがゆえ、あいまいな契約を締結してしまったり、役務範囲や機体効果等の齟齬が生じやすいです。
場合によっては交友関係にヒビが入ってしまいますので、仲が良いからこそ「ビジネスとして取り組むこと」を徹底してほしいと思います。
ちなみに私の最初のフリーランス案件も友人が経営している企業でしたが、知見不足にも関わらず色々な提案を受け入れてくれたおかげで、かなり成長させて頂けました。
成果を認めて頂けたことで、今でも定期的にスポットコンサルに入らせてもらっています。
②クラウドソーシングやエージェントサイトから獲得
経営者とのコネクションが無いという方はクラウドソーシングやエージェントから案件を獲得する方法もあります。
クラウドソーシングやエージェントサービスは、エンジニアやデザイナーの案件獲得経路として普及しましたが、近年ではマーケター領域案件も多数出てきております。
なお、高単価案件を狙いたい方は、HiPro Tech がおすすめです。
HiPro Techは大手人材紹介会社「パーソルキャリア」が運営しており、累計契約社数950社を突破している注目のエージェントサイトです(2022年8月時点)。
事業会社や直請けの案件が多いため、保有案件の約60%が80万円以上と高単価での契約を実現しやすいですし、WEBマーケティングなどの案件も幅広く揃えているのが特徴です。
[登録しておきたいエージェントサイト]
③SNS・個人のサイトから獲得
最後は「SNS・個人サイト」から直接受注する方法です。
正直一番難しく時間を要する方法ですが、これができるようになると最強です。
というのも、マーケティング領域でSNS・個人サイトから問い合わせしてくる方々というのは、そのほとんどが過去の発信内容をしっかり読み込んでくれていることが多いからです。
例えば、私のこのブログに問い合わせしてくれるクライアントは、私がどんな人でどんな支援ができるのかを熟知した上で面談してくれます。
また、一部の方々は私のファンです、ともおっしゃってくれます。
こういうありがたいクライアントと仕事できるのは非常に幸せですし、やる気も倍増します(そして稼げます)。
SNSやWebサイトを育てるには努力が必要ですが、見返りは大きいので、ぜひ試してみてください。
フリーランスのマーケティングコンサルタントになるためのおすすめの勉強法
最後は、フリーランスのマーケティングコンサルになるためにおすすめの勉強法を紹介したいと思います。
おすすめの本
まずはおすすめ本です。
もし広告代理店でゴリゴリのマーケッターをやられているなら読む必要はありませんが、まだ経験が浅く、「ゼロから学びたい」「抜けている知識を補完したい」という方は以下の記事を参考にしてみてください。
おすすめのサイト・YouTubeチャンネル
おすすめのYouTubeチャンネル、Webサイトもまとめてみました。
初心者の方でしたらYouTubeから入って大枠をつかんで頂くのが良いでしょう。
ブログを運営する
最後はなんと言っても「ブログ運営」です。
私も一介のブロガーですが、ブログをやっていてよかったな〜と思う理由は自身のデジタルマーケティングスキルが爆速で伸びていったことを感じるからです。
また、フリーランスのマーケティングコンサルは中小企業をメインターゲットにすることになるかと思いますが、個人ブログを伸ばすのに必要なスキルと中小企業のデジタルマーケティングを伸ばすのに必要なスキルは非常に似ています。
正直かなり大変ですが、試してみたい・興味がある、という方はぜひ以下の記事も読んでみてください。
まとめ
以上、本記事では「「フリーランスマーケティングコンサルタントの仕事内容、なり方、案件の獲得方法」について解説させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
もし本記事の内容でご質問ある方は是非コメント欄に書き込んで頂けると幸いです。
お答えできる範囲で答えさせて頂きます。
それではまた!