どうも、Tomatsuです。
2次筆記試験って掴みどころが無くて勉強が難しいですよね。
本記事では「事例II」について、個人的に感じた抑えておくべきポイントについて解説いたします。
- 事例IIのポイントが分からない
- 事例IIの勉強法が分からない
事例IIの対策・勉強法(マーケティングの事例)
事例IIは『マーケティング』に関わる事例です。
事例IIで求められているのは、どちらかと言うと狭義な(昔ながらの)マーケティングの考え方で、どうやったら事例企業の「売上が最大化されるか?」という点です。
他の事例と比べて与件文の情報が多く、使わないダミー情報等もたくさん含まれているため、「素早く状況整理する力」と「与件情報を上手く組み合わせる力」が求められます。
事例II対策をする上で大事なポイントを下記にまとめました
- SWOTを意識
- 助言問題は「誰に?」「何を?」「どのように?」「効果」
- 「誰に?」に関しては「デモ・ジオ・サイコ」を決める
- 有形固定資産が使えるか?考える
- 近隣企業とのパートナリングを使う
SWOTを意識
事例IIは第1問として「SWOT(強み・弱み・機会・脅威)」が出題されることが多いのが特徴です。
現に「過去19年間中15回」も出題されています。
与件文を読んでいる際は、B社のSWOTが何なのか?を意識できると良いですね。
事例企業は、ほぼ全てのケースにおいて「中小企業」ですので、大手参入が「脅威」の代表例となり、戦略のバッティングを避けるための「差別化戦略」を迫られるケースが多いです。
その際、どのような「強み(自社能力・リソース・外部連携力)」や「機会(新たなニーズ)」を使って差別化を図っていくかが問われます。
SWOT項目 | 内容 |
S (強み) | 自社が保有する能力・リソース(有形固定資産)、外部との連携力、など |
W (弱み) | リソースの欠如、ブランド力の欠如、など |
O (機会) | 新たな顧客ニーズ(高付加価値製品・サービスなど)、市場の成長、など |
T (脅威) | 大手の参入、市場の衰退、など |
どうやったら競合他社と差別化できるか?これを常に意識しましょう
題意を捉える(4Pの視点)
事例IIは助言問題が多いのが特徴です。
助言問題の中ではB社が採用すべきマーケティング戦略は何か?と問うものもあるのですが、中にはプロモーション戦略や製品戦略、価格戦略など、『4P』ごとの具体的な戦略を問う問題もあります。
ここで問われるのが「題意」をしっかり捉える力です。
例えば問題文は「製品戦略」について聞いているのに「プロモーション戦略」に関する解答を作ってしまうと「0点」を付けられてしまいますので、大変重要なポイントになります。
例としてH28年度の第2問設問1を見てみましょう
B社の今後の成長に必要な製品戦略について、ターゲット層を明確にしたうえで、100字以内で説明せよ。
これはかなり分かりやすい例ですが、この質問に対しては
- ○○に対して口コミ、POPで訴求し販売拡大を図る → ×
- ○○に対して高付加価値しょうゆを訴求し販売拡大を図る → 〇
後者のように「製品」に関する記述をするのが正解です。
前者は「プロモーション戦略」に関する記述ですね。
かなり当たり前のことを言っていますが、80分という限られた時間では、題意を捉え間違えてしまうこともあり得ますので、上記は常に意識しておきたいですね。
ちなみに、単に「マーケティング戦略」を問われた場合は、「製品戦略」+「プロモーション戦略」を半々で盛り込んであげるとリスクヘッジになり効果的です。
売上を分解(客単価×来店客数)
事例IIでは、「売上」を細かく分解して「どのような施策を打つべきか?」を考えることが重要です。
このように分解すると、売上を上げる手段として以下の二つの方法があることが分かります。
- 客単価を上げる
- 来店客数を上げる
では、問題文で「売上向上につながる施策」を問われた場合は具体的にどのような助言を行うべきでしょうか?
答えは「与件情報に従うこと」です。
例えば、与件文中に「品単価」を向上させられそうな製品開発が示唆されていた場合は「客単価」を上げる方法を考えるべきですし、過去に「口コミ等」で新規顧客開拓が成功した実績があれば「来店客数」を上げることを考えるべきです。
事例IIは与件情報が多いので、必ず何かしらのヒントがあります。
「誰に」「何を」「どのように」+「効果」
事例IIの助言問題では「誰に」「何を」「どのように」+「効果」の四つのピース埋めることを意識するのが定石です。
問題文によっては一部のピースが埋まっている事もありますが、基本的にこのフレームワークを覚えておけば、助言問題で何を書けばよいか?という迷いはなくなると思います。
例を見てみましょう。
例えば、
B社が成長を図るために取るべきマーケティング戦略について助言せよ
こんな問題であれば、
戦略は、○○な顧客層に(誰に)、△△な製品を(何を)、××を通して訴求し、□□との関連購買を促し(どのように)、売上向上を図ること(効果)
のように記述することを意識しましょう。
○○、△△、××、□□に入る文言は極力「与件文の記述」を踏襲することをおすすめします。
そうすることで、採点者に対して「問題のポイント」を理解していることをアピールできるからです。
ちなみに、「誰に」(ターゲット)に関しては、下記の「顧客分析セグメント」ごとのポイントを記述できるようにしておきましょう。
- デモグラフィック(人口動態的属性)
- ジオグラフィック(地理学的属性)
- サイコグラフィック(心理学的属性)
これはターゲットを問われているような問題では絶対外してはならない要件です。
例としてH27年度、第1問設問1を見てみましょう。
今後、B商店街はどのような顧客層をターゲットとするべきか。代表理事への助言内容を100字以内で述べよ。
これに対しては、
ターゲットは、商店街周辺の高価格高層マンションに居住している(ジオグラフィック)20代後半から40代後半の子育て世代で(デモグラフィック)、こだわりのある商品に興味をもつ層(サイコグラフィック)である。
のように記述しましょう。
ちなみにデモグラフィック情報は「与件文のグラフ」に記載されていることも多いです。
読み取り方のコツは「グラフ中の特異な点に着目する」ことです。
「誰に」「何を」「どのように」+「効果」は基本中の基本ですので、しっかり身につけておきましょう
その他の重要ポイント
事例IIを解く上で他に抑えておきたいポイントは下記です。
- 有形固定資産は有効に使うべし
- 積極的に周辺企業・団体と協業
- 「過去に成功した施策」を踏襲
- (使いやすいフレーズ)顧客との継続的な接点を作り、愛顧向上を図り、固定客化を促す
いかがでしたでしょうか?
事例Iと同様、まだまだ書き足りていないことも多いのですが、追加論点は「応用編」として別途記事を用意しようと思います。
以下に2次試験の関連記事も載せておりますので、こちらもチェックしてみて下さい。
それでは、最後まで読んで頂き有難うございました。