中小企業診断士の勉強法

【中小企業診断士】事例I(組織・人事)の対策と勉強法【2次筆記試験】

どうも、Tomatsuです。

2次筆記試験の勉強法が分からない

このような状況でお悩みではないでしょうか?

本記事では、上記で悩まれている方向けに、個人的に感じた抑えておくべきポイントについて解説致します。

今回は事例Iについてです。

事例Iの対策・勉強法(組織・人事の事例)

事例Iは組織・人事に関わる事例です。

他の事例と比べて与件文の説明が簡素(余白が多い)なのが特徴だと言われております。

ですので、与件文の余白を埋めるために、「1次知識」を基に事例企業の状況を「類推する力」が特に求められます。

また、事例企業の特徴として「事業変遷を経ていること」が多いため、時制を読み解き、与件文の内容と時間軸をマッチさせられるような読解力が求められます。

事例I対策をする上で大事なポイントを下記にまとめました。

人事・組織に絡めた解答を意識

事例Iではどんな設問に対しても人事・組織」の視点から解答を作成する必要があります。

そこで活用したいのが無理やり組織・人事の話に帰結させる法です。

例えばこんな問題があったとします。

A社が新規事業である○○事業を拡大していく際に留意すべき点について、中小企業診断士としてどのような助言をするか?

こういった問題文を見た時、「人事・組織」の意識を忘れてしまうとどうしても下記のような「マーケティング寄り」の解答を作ってしまいがちです。

  • ○○を活用して他社との差別化を図り、新規顧客を開拓する
  • 新規顧客向けに△△を提案し、売上を確保する

このようなマーケ寄りの解答は診断士試験を無視した場合は上記の解答でOKかもしれません。

ただし試験合格を目指す場合は「試験のお作法」に従う必要があります。

ですので、こういった類の問題に対しては

  • ○○を活用可能な体制を構築し、他社との差別化を図る
  • △△の提案力を活かし営業力を強化する

のように無理やり組織の話に帰結させる書き方に変えることを意識しましょう。

結局言っていることは同じなのですが、書き方を多少工夫するだけで「組織・人事」の切り口に変えることができ、大外しを避けることが可能になります。

「こんなの簡単じゃん」と思われている方も多いかと思いますが、これが意外に難しいのです。

私は学習開始初期の頃は、自覚していても「マーケ的」な解答や「生産管理的」な解答を作ってしまうことが多かったのですが、上記を意識するようになってから大事故は避けられるようになりました。

レベル感(レイヤー)を意識

事例Iで次に重要なのが問題文で要求されているレベル感を意識することです。

予備校などでは「レイヤー」とも呼ばれていますね。

例えば私は、事例Iに関しては「3つのレイヤー」に分解していました。

事例Iの3つのレイヤー
  1. 経営戦略レベル
  2. 組織構造レベル
  3. 人的資源管理レベル

上記を意識せずに解答を作成してしまうと、出題者の意図を大外ししてしまう可能性が大きいので要注意です。

例として、平成29年度の事例I第3問をみてみましょう。

H29 事例I 第3問(配点20点)

A社が工業団地に移転し操業したことによって、どのような戦略的メリットを生み出したと考えられるか。

ここでは設問文に戦略的メリットについて問われていますので、上記でいう経営戦略レベルのレイヤーを意識したい所です。

つまり、解答としては

  • 移転したことで、日産5万個の製品供給力を構築した → ×
  • 移転したことで、地元企業との協働体制を構築し全国展開への基盤を構築した → 

後者の方が正解となります。

前者の方はどちらかというと「組織構造レベル」の話で、「戦略」と呼ぶには物足りないですね。

1次知識をたたき込む

1次試験知識のたたき込みは事例Iにおいては特に重要です。

というのも上述の通り、事例Iは与件文に余白が多く、事例企業の特徴をあぶり出すには、1次試験の知識を活用して類推する必要があるからです。

下記では、事例Iを解く上でパパっと想起できるようになっておきたい1次知識を紹介します。

  • 機能別組織
  • 事業部制組織
  • マトリックス組織
  • 多角化
  • 同族経営
  • 所有と経営の分離
  • 新卒採用
  • 中途採用
  • 分社化
  • アウトソース
  • 非正規社員の登用
  • M&A

機能別組織

  • [メリット] 規模の経済が働く、専門性の強化が可能
  • [デメリット] 時期経営者が育たない、経営者負担が大きい、意思決定が遅い

事業部制組織

  • [メリット] 経営者の負担が減る、意思決定が早い、現場状況の把握が早い、時期経営者が育成可能
  • [デメリット] 近視眼的経営に陥る、会社としての全体最適が図りづらい、機能重複でコスト増

マトリックス組織

  • [メリット] 経営資源の共有で全体最適
  • [デメリット] ワンマンツーボス制による軋轢

多角化

  • [メリット] 経営リスクの分散、既存事業とのシナジー効果(無関連は適用外)
  • [デメリット] 経営資源の分散、専門性の衰弱

同族経営

  • [メリット] 意思決定が早い、長期視点での経営計画が立てられる
  • [デメリット] 組織硬直、時期経営者の能力不足、ガバナンスの弱さ

所有と経営の分離

  • [メリット] 適任経営者の選定が可能、ガバナンスが効いた経営体制、資金調達が容易
  • [デメリット] 意思決定が遅い、近視眼的な経営

新卒採用

  • [メリット] 時期経営幹部の育成、組織文化の継承
  • [デメリット] 育成コストがかかる

中途採用

  • [メリット] 育成コストが少ない、外部ノウハウの吸収、即戦力人材の登用(適材適所)
  • [デメリット] 組織文化の継承が難しくなる

分社化

  • [メリット] 専門性の強化、意思決定が早くなる、経営成績の見える化
  • [デメリット] 親会社との機能重複でコスト増

アウトソース

  • [メリット] 経営資源をコア業務に集中できる、専門性の強化、規模の経済が働く
  • [デメリット] ノウハウ・情報の流出

非正規社員の登用

  • [メリット] 繁閑に応じた雇用調整、コスト削減
  • [デメリット] ノウハウ・情報の流出リスク

M&A

  • [メリット] サプライチェーンが広がり売上増、シナジー効果
  • [デメリット] 企業文化の統合が難しい、企業間の軋轢

解答の切り口を増やす(フレームワークを活用)

最後に紹介しておきたいのが組織・人事フレームワークの活用です。

事例Iでは、最終問題として「助言問題」が出されることが多いですのですが、やっかいなことに与件情報がないケースがほとんどです。

このような状況で、リスク分散のために多面的な解答を作成するには、フレームワークの活用が最も有効です

世の中には様々なフレームワークがあるのですが、ここでは最も有名な「幸の日も、毛深い猫(さちのひも、けぶかいねこ)」を紹介します。

頭文字切り口施策の内容
採用・配置新卒・中途・適材適所・非正規社員の活用
賃金 ・報酬成果主義の導入
能力開発 OJT・Off-JT・研修制度
評価 公平公正な評価・成果主義・MBO
モチベーション モラール向上
権限移譲 (そのまま)
部門 機能別・事業部制・専門組織の導入
かい 階層 組織のフラット化
ネットワーク 外部企業との連携・
コミュニケーション 部門間での情報共有・定例会議

一つの解答に「同じ切り口」が続いてしまわないよう、白紙の所に「さちのひも、けぶかいねこ」と書いて、チェックする癖をつけておくと良いかと思います。

いかがでしたか?

まだまだ書き足りていないことも多いのですが、追加論点は「応用編」として別途記事を用意しようと思います。

以下に2次試験の関連記事も載せておりますので、こちらもチェックしてみて下さい。

それでは、最後まで読んで頂き有難うございました。

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