どうも、Webマーケター兼中小企業診断士のトーマツです。
昨今、多くの中小企業がホームページを持つようになりました。
しかし、ほとんどの場合はホームページを開設できたこと自体に満足してしまい、しっかり運用ができていないケースが多いのも事実です。
せっかく作ったホームページを集客に活かせていないのはもったいないですし、上手く行っている企業をベンチマークし、良い方向に舵をきりたいですよね。
ところで、中小企業のホームページの平均PV数やアクセス数がどのくらいかご存知でしょうか?
あいにく、中小企業のホームページといえどもピンキリなので、正確な数字は求められませんが、競合他社のおおよそのPV数やアクセス数を調べる方法はあります。
本記事では、競合分析ツールの利用を踏まえた中小企業の平均アクセス数や、自社サイトの集客を伸ばすための方法について解説したいと思います。
- ホームページを開設したばかりの事業者
- 中小企業の経営者
- 中小企業のWebマーケティング担当
中小企業ホームページのPV数・アクセス数ってどのくらい?
しっかり運用してなければ1日のPV数10〜20になりがち
企業がホームページを保有することの意義は以下の通りたくさんあります。
- 名刺代わり(安心感の提供)
- 営業(集客)
- 広報(ニュースの掲載)
- 人事(採用)
- 店舗(ネット上での販売)
- 事務局(地図・申込フォーム)
- 情報サポート(よくあるご質問)
なかでも中小企業・小規模事業者は「開設することに意義がある」と考え、名刺代わりにホームページを設置する例も多い状況です。
これはこれで、一つの目的を達成する手段なので良いのですが、このような運用方法であれば、アクセス数は上がらないでしょう。
私も上記の目的でホームページを運用する中小企業・小規模事業者をよく見てきましたが、そのほとんどは1日あたりのPV数が10〜20程度と伸び悩んでおりました。
しかもPV数に貢献しているのは自社社員のアクセスのみというケースも多くみてきました。
しっかり運用している企業も含めるとどのくらい?
「いやいや、ウチはホームページの集客を真剣に考えているので、しっかり運用している企業のアクセス数が知りたいんだよ」
という方もいらっしゃると思います。
正確な数字を求めるのは難しいのですが、おおよその数字であれば調べることは可能です。
例えば「日本で建設・メンテナンス業を営んでいる事業者のホームページの平均アクセス数」は363セッション/日です。
これはどうやったら調べられるのでしょうか?
ホームページをお持ちの事業者の多くは、Googleが提供している無料解析ツールであるGoogle Analyticsを導入していると思います。
このGoogle Analyticsの中の「ベンチマーク」機能を使えば、おおよその業界平均アクセス数を見積もることができます。
まだGoogle Analyticsを導入していない方は超もったいないのですぐに導入しましょう。
導入方法でお悩みの方はお問い合わせからご連絡頂ければ無料でお手伝いさせて頂きます。
Google Analyticsのベンチマーク機能を使って業界平均アクセス数を調べる
手順を見ていきましょう。
まずはGoogle Analyticsのトップページにアクセスし、「ユーザー」→「ベンチマーク」→「チャネル」をクリック。
すると下記の画面が現れます。
次は調べたい任意の業界を選択します。
今回は便宜上、「建設、メンテナンス」を選択しました。
次に、地域を選択します。
日本全国を対象にしても良いですし、都道府県ごとの分析も行うことができます。
もちろん海外を選んでもOKです。
ここまでの設定が終わると、画面上に以下の情報が表示されます。
上図の赤枠部分は「日本国内で建設・メンテナンス」の事業に携わっている事業者において、ホームページの1日のセッション数(アクセス数)が「100-499」の範囲にある会社数を表しています。
今回は347件あることが分かります。
1日のセッション数が「0-99」「500-999」「1,000-4,999」…「100,000〜」の範囲にある事業者についても同様のデータを抽出することができます。
表にまとめるとこんな感じになります。
なお、今回割愛しますが、各範囲内の平均値を調べることも可能です(下表1列目のカッコ内の値)。
セッション数(平均) | 事業者数 |
0-99(20) | 436 |
100-499 (242) | 366 |
500-999(760) | 62 |
1,000-4,999(2,377) | 84 |
5,000-9,999(0) | 0 |
10,000-99,999(0) | 0 |
100,000+ (0) | 0 |
ここまで情報が揃えば、あとは加重平均を取れば、「日本国内の建設、メンテナンス事業者」のホームページアクセス数の平均を出すことができます。
アクセス数(平均)= (20×436)+(242×366)+(760×62)+(2,377×84)/(436+366+62+84)
= 363/日
= 10,890/月
業界平均値と比べて高かった、低かった、といった結果は必ずしも重要な指標ではありませんが、一つの参考指標になることは間違い無いでしょう。
ぜひご自身の業界でも同様の分析をやってみてください。
ホームページへのアクセスを増やすには?
では、ホームページへのアクセス数を増やすにはどうすれば良いのでしょうか?
答えはトリプルメディアを使ってホームページへの導線を作ることです。
トリプルメディアとは、デジタルマーケティング時代に新しく生まれた概念であり、顧客との接点が生じる媒体を以下の三つのメディアに分類する考え方です。
[トリプルメディア]
- ペイドメディア
(Web広告など) - オウンドメディア
(コンテンツSEO) - アーンドメディア
(SNS・ソーシャルメディアなど)
一つずつ見ていきましょう。
ペイドメディア
ペイドメディアとはWeb上のメディアに広告を掲載して、自社のホームページやランディングページに誘導する施策を指します。
Web広告と一言で言っても、ディスプレイ広告、SNS広告、リスティング広告、動画広告、記事広告など、いろんな種類があります。
高い精度でターゲッティングが可能なことや短期間で効果が得られるため、予算や顧客獲得単価(CPA:Cost per Acquisition)さえ合えば、真っ先に試すべき施策となります。
一方、しっかり効果を出すには運用知識が必要なため、自身のない方は外部の運用代行に依頼するのが良いでしょう。
オウンドメディア
オウンドメディアの代表施策はコンテンツSEOと言います。
これは自社ホームページやブログにユーザーの検索意図に沿った良質なコンテンツを掲載することで、GoogleやYahooなどの検索エンジンの検索結果において上位表示を獲得し、集客の増加を目指す施策となります。
コンテンツSEOは成果が出るまで時間がかかります。
ただ、ひとたび成果が出るようになると広告費をかけずともホームページへのアクセスを生み出す自動集客ツールとして機能します。
アーンドメディア
アーンドメディアとは「信頼を得る媒体」を指します。
具体的にはTwitterやInstagramなどのSNS、YouTubeやTikTokなどのソーシャルメディアにおいて、良質なコンテンツを掲載していくことでファンを増やし自社ホームページへのアクセスを促す施策を指します。
SNSやソーシャルメディアの運用は難しいですし、かなりの労力を要しますが、うまく活用できれば自社のファンを生み出すことが可能です。
どれを選べば良いの?
ここまでトリプルメディアの内容を見てきましたが「自社はどれを活用すれば良いんだろう?」とお悩みの方も多いと思います。
これはターゲットとなる顧客層や自社サービス・プロダクト次第で変わってきますし、各媒体のメリット・デメリットを把握した上で判断した方が良いでしょう。
ただ、中小企業のWeb集客を考える上で一番重要なことは「自社のリソース(経営資源)でその施策を継続可能かどうか?」という点です。
例えば、社長ご自身がブログを書くのが趣味であればコンテンツSEOは現実的な施策と考えられるでしょう。
一方、自社人材ではブログを書く時間も捻出できないし、外注できるほどの予算もない、という状況であれば、コンテンツSEOは正しい打ち手とは言えません。
メディア選定の際には、自社で実行可能か?というポイントを意識してみてください。
集客施策にお悩みであればお問い合わせよりご連絡ください。
初回面談は無料で承ります!
まとめ
以上、本記事では「競合分析ツールの利用を踏まえた中小企業の平均アクセス数や、自社サイトの集客を伸ばすための方法」について解説させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
もし本記事の内容でご質問ある方は是非コメント欄に書き込んで頂けると幸いです。
お答えできる範囲で答えさせて頂きます。
それではまた!