どうも、Tomatsuです。
先週末、現在東京ミッドタウンで開催されている「マル秘展:めったに見られないデザイナー達の原画」に行ってきました。
日本を代表するデザイナーによる名だたる作品の「原画やメモの展示」を通じて、デザイナー達の「思考プロセス」を包み隠さず見せる(魅せる)というのがコンセプト
私はプラントエンジニアでして、デザインの「デ」の字も知らないような人間ですが、プロの繊細かつ綿密な作品や、それらが出来上がるまでの思考プロセスに触れることができ大変感動しました。
素人でも感動できますので、少しでもデザインに興味がある人にとっては鼻血が出るほど興奮できる内容になっているかと思います。
という訳で本記事では写真多めで訪問レポートをまとめてみました(なんと写真OKなのです)。
デザインの勉強におすすめ│マル秘展がすごい
では入口から見ていきましょう。
白を基調としたポスターにグッドデザインの象徴として「ヤクルト」と思われる形状が示されております。
ちょっとしたトリビアですが、ヤクルトの形状はその形状が立体商標として認められているほど著名でして、その斬新さ高機能性から「グッドデザイン・ロングデザイン表彰」を受けています。
「中に何が展示されてるんだろう~」と、ワクワク感が増してきますね。
会場に入るとすぐそこに展示会ディレクターを務められた、田川さん(デザインエンジニア)からのメッセージがあります。
日本デザインコミッティーは日本を代表するクリエイターの集まりです。そのメンバーができることは、次の世代の「つくる人たち」にインスピレーションの種をまくことなのではないか。これが今回の展覧会の構想の出発点です。日本デザインコミッティーのメンバーがこれまで蓄えてきた㊙情報とも言える仕事の方法論・哲学・品質を、おおらかに一般開放することで、日本の次世代にJAPAN DESIGNの遺伝子を伝えていければと思います。
展示会ディレクター:田川欣也さんのメッセージ(展示会HPより)
こんな目的があったのですね~。
このブログを残しておくことで、微力ながらJAPAN DESIGNの遺伝子を伝える手助けが出来ればと思ってます。
ちなみに、展覧会ディレクターの田川さんについては、「Takram・田川欣也さんのイノベーション・スキルセットが面白い」で紹介させて頂いておりますので、興味ある方はこちらの記事も読んでみてください。
次は本展示会の企画団体である日本デザインコミッティのメンバー年表です。
あの「太陽の塔」で岡本太郎さんもメンバーだったんですね。
他にも佐藤卓さん、山中俊治さんなど、錚々たるメンバーが名を連ねています。
ちなみに本展示会は、現在同コミッティーに所属する26名「全員」の作品が展示されています!!
かなり贅沢ですね。
展示会場
では展示会場を見ていきましょう。
最初の部屋にはいってみると、いきなり「壁三面の巨大スクリーン」が現れます!
写真からは中々伝わりませんが、これがかなりの迫力で圧倒されました。
ここでは、山中俊治さんをはじめとする三名の著名クリエイターによる「制作プロセスの映像」が観れます。
「カリカリカリ」という心地よい鉛筆のタッチに聴き酔っていたら、あっと言う間に作品ができあがる。
この感動、是非あなたも味わってみてください。
次の部屋からいよいよ本26名のプロによる原画展示会場です。
さあ、さっそく行こう!と、勢いよく進むのもOKですが、それでは「この○○何となくかっこいい」とか「この△△すごいねぇ」みたいなふわっとした感想しか出てこないかと思います。
私も美術館などでやりがちですが。。。
そんな過ちをしないように、企画者が原画展示会場の回り方のお作法を教えてくれています。
- 分野ごとの方法の違いを見る
- デザイナーごとの方法の違いを見る
- 筆記用具や道具を見る
- デザインの質の変化を見る
- デザイナーの考え方を知る
- 原画を観察してスケッチしてみる
項目多っ!
1~5までは意識できましたが、私は絵心がないので6は遠慮しておきました。。。
ただ、デザイナーの卵らしき人達が6までやっている様子が伺えたので、デザインのトレーニングに効果的なのでしょうね。
展示会場の回り方のお作法を抑えましたら、次に展示会場に進みましょう。
会場の雰囲気はこんな感じです。週末だからか、大勢のお客さんでごった返していました。休みが取れる人は平日がおすすめです。
展示内容
ここからは各デザイナーの原画を数点、写真で紹介します。
デザイナーによってプロトタイピングのスタイルが異なるのが分かり感動しました。
特に、田川さんのメルペイロゴの検討は興味深かったです。
私も「yは垂直カットが良さそう」って言ってみたい笑
佐藤卓さんのメモがすごい
展示会場で最も人口密度が高かったのが、佐藤卓さんのメモ。
佐藤卓さんと言えば明治牛乳のパッケージやロッテミントガムシリーズなどの代表作で知られる、日本を代表するグラフィックデザイナーです。
実は会場である「21_21 DESIGN SIGHT 」の館長も兼任されているようです。
ここで知ったのですが、佐藤さん最近よく目にする吉本興業ロゴのデザインも担当されていたようです。
デザイナーはスケジュール帳の使い方も独特ですね。
そしてびっくりしたのが、スケジュール帳のお絵かき。
最近、前田さんのメモの魔力という本が流行っていますが、どの分野もプロフェッショナルはメモ魔なんですね。
デザイン力を磨くための書籍
本会場を出ると細い通路を経て、オープンエリアに繋がるのですが、そこにずらずらずらとコミッティーメンバーによる書籍が並べてありました。
高ぶったデザインへの興味を一過性のもので終わらすな!というコミッティメンバーの熱い想いが伝わりました。
ここでは数点、並べられていた書籍を紹介します。
デザインの教科書(柏木博)
デザインの骨格(山中俊治)
Designing Japan (原研哉)
イノベーション・スキルセット(田川欣也)
展示会に行ってみて
上述の通り、私はプラントエンジニアでして、デザインの「デ」の字も分かりません(興味はあります)。
こんな私でも本展示会場を楽しめた理由を下記の通り考察してみました。
この記事を読んで、行ってみたいと思われた方向けに以下、展示会の概要です。
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
会期:2019年11月22日(金)~2020年3月8日(日)
開館時間:10:00~19:00 (入場は18:30まで)
休館日:火曜日(2月11日は開館)
入館料:一般1200円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
3月8日までですので、まだ行かれていない方も間に合いますよ~!
以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。