どうも、Tomatsuです。
突然ですが、経済学のワルラス・マーシャル調整過程の覚え方に苦戦していませんか?
私も受験生時代、なかなか覚えられなかった記憶があります。
捨て問にしようかなと思っていた所、予備校の先生にめちゃくちゃ簡単な覚え方を教わったのでシェアさせて頂きます。
この記事をしっかり理解し、試験問題が解けるレベルを目指しましょう。
- ワルラス・マーシャル調整過程がごっちゃになっている
- 安定か不安定か?の判断基準が分かっていない
ワルラス・マーシャル調整の覚え方
覚え方はめちゃくちゃ簡単です。
ワルラスの「ワ」、マーシャルの「マ」の書き順の「一画目の方向」を使えばいいのです。
ワルラスの場合
どういうこと?と思われるかもしれませんが、例えばワルラスの「ワ」の場合、
このように一画目は「下方向(縦方向)」に向かいますよね。
ワルラス調整過程とは、「価格」を調整することで市場均衡に調整される過程を指します。
頭文字の一画目が「縦方向に動くワルラス」=「縦軸に位置する価格」を調整する過程、と覚えればよいのです
マーシャルの場合
マーシャルの場合も同じです。
「マ」の一画目は「右方向(横方向)」に向かいますよね。
マーシャル調整過程は「供給量」を調整します。
一画目が「横方向に動くマーシャル」=「横軸に位置する供給量」を調整する過程、という風に覚えればOKです
以上の方法で暗記してからは、一度も間違えなくなりました。
おすすめですので是非試してみてください。
ワルラス・マーシャル的な安定・不安定
では、「ワルラス・マーシャル的」に「安定的」か「不安定的」かを問われる問題に出くわした場合はどうでしょうか?
これも簡単です。
ワルラス・マーシャル安定・不安定に関する問題が出てきたら下記ステップで解きましょう。
安定か不安定か問われた時のステップ
①:余白に「問題文で与えられている需要・供給曲線」を二つ描く
②:片方には市場均衡点の上側か下側に「需要曲線」と「供給曲線」にクロスするような「ヨコ線」を引く(上か下どちらでもOK)
③:もう片方には市場均衡点の左側か右側に「タテ線」を引く
④:②と③を「通常の需要・供給曲線」と比較する
→ ②が「通常の需要・供給曲線」と同じ場合は「ワルラス的安定」、異なる場合はワルラス的不安定
→ ③が「通常の需要・供給曲線」と同じ場合は「マーシャル的安定」、異なる場合はマーシャル的不安定
通常の需要・供給曲線とは?
詳細な説明は割愛しますが、「通常の需要・供給曲線」は下記の特徴があります。
- 需要曲線=右肩下がり
- 供給曲線=右肩上がり
需要曲線と供給曲線が交わる所がいわゆる「市場均衡点」です。
通常の需要・供給曲線の特徴として下記を覚えておきましょう
- 市場均衡点の「上側」にDとSをクロスする「横線」を引くと「超過供給」となる
- 市場均衡点の「下側」にDとSをクロスする「横線」を引くと「超過需要」となる
- 市場均衡点の「右側」にDとSをクロスする「縦線」を引くと「供給者価格」が高くなる
- 市場均衡点の「左側」にDとSをクロスする「縦線」を引くと「需要者価格」が高くなる
覚えられないよ~、という方も心配無用です。自力で「通常の需要・供給曲線」さえ描ければ上記はいつでも導けます
例として①をみてみましょう。
Sの方がDより多いから超過供給となりますね。
超過供給とか超過需要とかややこしいことを考えたくない人は、通常の需要・供給曲線において、市場均衡点の「上側」に一本線を引いたときには、「Sの方がDより大きくなる」ことさえ押さえていればOKです。
このような時には価格調整(ワルラス調整)によって市場均衡点に近づけることが可能ですので、「ワルラス的に安定的」となります。
ちなみに「通常の需要・供給曲線」はワルラスだけでなくマーシャル的にも安定的となります。
- 通常の需要・供給曲線では、市場均衡点の「上側」に一本線を引いた際「S>D」となる
- 通常の需要・供給曲線は「ワルラス的」にも「マーシャル的」にも「安定」
通常ではない(不安定な)需要・供給曲線
では「ワルラス的」または「マーシャル的」に「安定」か「不安定」かを見極めたい時はどうすればよいのでしょうか?
これも学術的にはでたらめな説明ですが、下記の手法で判別できます。
上記で説明した「通常の需要・供給曲線」と「反対」の特徴を示す場合、「不安定」となる
どういうことでしょうか?
以下の需要・供給曲線を例として見ていきましょう。
さて、これは「安定」でしょうか「不安定」でしょうか?
ワルラス的な側面から見ていこう
まずはワルラス(価格)の側面からみていきましょう。
さっそく先ほどと同様に市場均衡点の「上側」に一本線を引いてみましょう(下側でも構いません)。
何と「超過需要」になってしまいました。
通常の需要・供給曲線の場合は、市場均衡点の上側に線を引いた際、超過供給でしたよね?
一方、上記のケースでは超過需要の傾向、つまり、通常の需要・供給曲線と「反対の特徴を示している」ことになります。
反対の特徴の場合は「不安定」でしたね?
つまり上記の需要・供給曲線は、「ワルラス的に不安定」となります。
つぎはマーシャル
一方、マーシャル的にはどうでしょうか?
上と同じ需要・供給曲線を用いて説明します。
マーシャルの判別の際には市場均衡点の右(または左側)に縦線を引きます。
市場均衡点の右側に縦線を引いた所、「供給者価格の方が高い」ことが明らかになりました。
これを「通常の需要・供給曲線」のケースと比べてみましょう。
供給者価格の方が高い。すなわち同じ結果になりますね。
つまり、上記は「マーシャル的」に「安定」ということになります。
以上をまとめると、今回取り上げた需要・供給曲線は「ワルラス的には不安定だが、マーシャル的には安定」ということになります。
こんな需要・供給曲線あるの?と質問が出そうですが、中古車市場(いわゆるレモン市場)で良く見られる傾向です(価格が低すぎると買い手が品質を疑問視し需要が低下するため)。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ワルラス・マーシャル関係の問題はとっつきにくい所もありますが、上述の方法で慣れていけば簡単に解けるようになります。
学術的な意味合いから理解したい、という方もいるかもしれませんが、それは試験を合格してからでも遅くはありません。
学術的な理論の理解は、問題数をこなしていくうちに自然に身についていくはずですので、まずは上記の方法を覚えて、多くの問題に触れることから始めてみてください。
以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。