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Miles(マイルズ)のビジネスモデルをゆる~く解剖|ビジネスモデルキャンバス付き

どうも、Webマーケター兼中小企業診断士のトーマツです。

2021年10月に米国・シリコンバレーから日本に上陸したスマホアプリ「Miles(マイルズ)」。

スマホを持って徒歩・ランニング・電車・自動車・飛行機等で移動するだけで、マイルを貯めることができ、この貯まったマイルをあらゆる特典に変えることができます。

それもなんと全て無料。

毎週70キロ以上走るランナーな私にはありがたすぎるサービスです。

Miles(マイルズ)のUI [筆者のスマホ]

一方でこの話を聞いた瞬間「そんなうまい話しがあるのか?」と疑問に感じじましたし、ビジネスモデルはどうなってるんだろう、、と疑問を抱きました。

そこで、本記事では「Miles(マイルズ)」のビジネスモデルをビジネスモデルキャンバスに落とし込んでみることにしました。

新しいサービス好きな方やマイルズが気になりすぎる移動マニアの方はぜひ読んでみて下さい。

それでは早速見ていきましょう。

Miles(マイルズ)の仕組みとは?

まずはMiles(マイルズ)の仕組みについて理解しましょう。

「1マイル ≒ 1.6 km」の移動に応じてマイルが貯まる

Miles(マイルズ)では、スマホにアプリをインストールし、バックグランドで起動しておいた状態で移動するだけで、マイル(特典などと交換することができるポイントのようなもの)を貯めることができます。

ちなみにマイルとはヤード・ポンド法における長さの単位であり、約1.6kmの距離に相当します。

移動手段によってマイルの貯まりやすさが異なる

Miles(マイルズ)の面白いところは「排気ガスを出しにくいエコな移動手段」や「距離が稼ぎにくい移動手段」ほどマイルが貯まりやすくなっている点です。

例えば自転車や徒歩・ランニングの場合、「移動距離×○○倍」といった形で○○倍のインセンティブを付与しております。

逆に飛行機の場合、「0.1倍」となります。

Miles(マイルズ)は、ユーザーのウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態)に寄与することを重視しているため、エコ・ヘルシーな移動手段は優遇するというスタンスなんですね。

様々な特典と交換できる

なお、貯まったマイルは「割引」「抽選」など、あらゆる特典と交換することができます。

Miles(マイルズ)の特典ページ

例えば、500マイルでファミリーマートでお茶が無料で手に入ったり、150マイルでクックパッドのプレミアムサービス2か月間無料が試せたり、などです。

なかにはホントにおトクか?というものもありますが、欲しい特典を探す過程を楽しむこともできますし、なによりローンチ時典で83社のブランドから108種類の特典を用意した企業努力はすさまじいです。

ローンチ時から108種類の特典を用意(出典:Miles Japan HPより)

また、貯まったマイルは森林保全活動やユニセフへの「寄付」に回すことができます。

「歩けば歩くほど、良いことができる」という仕掛けも今どきで面白いですね。

チャレンジで達成感を味わいながら特典GET

また、Miles(マイルズ)では、定期的に発生する「チャレンジ」で課題を達成することで特典をGETすることもできます。

例えば、アンダーアーマーからは、「3マイル以上のランニングを5回実施する」ことで15%OFFクーポンが得られるというチャレンジがありました。

ゲーム感覚で楽しめる要素を盛り込むことで、ユーザーの参加を促す仕掛けということですね。

上記の場合は単純に「ランニングを促す」というチャレンジでしたが、今後は、実店舗と組み合わせた、ビジネスとしても面白いものも登場しそうです。

GPSを常につけて置かなければならない

Miles(マイルズ)の唯一の欠点といえば、GPSを常につけて置かなければならない点でしょうか。

しかし、公式によると、GPSがバッテリーに与える影響は1日に1%程度とのことで、個人的にはそんなに気になりません。

マイルズ(Miles)はどうやって儲けている?

Miles(マイルズ)はユーザーにとって完全無料ですが、はどうやってマネタイズしているのでしょうか?

答えは「ユーザーが特典を活用した際に発生する売上による手数料・送客成果(CV)に対する成果報酬」です。

特典掲載パートナーが、媒体で発生した成果に対してマイルズにお金を支払っているということで、まさにアフィリエイトモデル。

Miles(マイルズ)のビジネスモデル [本ブログにて作成]

よくよく分析してみると、他社クーポンサイトと比較してそこまで還元率が高いわけではありません。

しかし、Miles(マイルズ)はエコな移動手段を促すというクリーンなブランドイメージがありますので、企業としても単純にクーポンサイトに掲載するよりも「ブランドイメージの向上に繋がりやすい」ことと「まだ普及しきっていない段階なので認知が取りやすい」などのメリットがあるようです。

今後、アプリが普及するにつれて還元率は大きな課題になると思いますが、Milesジャパンのグロース戦略に注目したいところです。

Miles(マイルズ)のビジネスモデルキャンバス

Miles(マイルズ)のビジネスモデルキャンバスを作ってみました。

1つずつ見ていきましょう。

1. 顧客セグメント(CS)

  • 日常的に散歩・ランニングをする人
  • ポイ活が趣味な人
  • 移動が多い人

2. 提供価値(VP)

  • 「移動」に対する価値提供
  • エコ・ヘルシーな移動手段を促すことでウェルビーイングを向上
  • 特典を探す楽しみ
  • ゲーミフィケーションを通じたモチベーション促進

3. チャネル(CH)

  • スマホアプリ
  • 友達紹介

4. 顧客との関係(CR)

  • スマホアプリを通じた継続的な関係性

5. 収益の流れ(RS)

  • 特典利用に伴い発生した売上から得る手数料
  • 特典利用に伴い発生した成果(CV)に対する成功報酬

6. 主要な資源(KR)

  • アプリケーション

7. 主要な活動(KA)

  • アプリケーションの開発
  • ブランド誘致

8. 主要パートナー(KP)

  • 特典掲載ブランド
  • 寄付受け入れ先

9. コスト構造(CS)

  • アプリケーション開発・維持費用
  • 広告宣伝費

まとめ

以上、本記事では「Miles(マイルズ)のビジネスモデル」について解説させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?

もし本記事の内容でご質問ある方は是非コメント欄に書き込んで頂けると幸いです。

お答えできる範囲で答えさせて頂きます。

それではまた!

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