中小企業診断士について

中小企業診断士資格の活かし方【まずはやりたいことを見つけよう】

どうも、Webマーケター兼中小企業診断士のトーマツです。

診断士を取得したのは良いものの、イマイチ活かせていない。。。

このようなお悩みを抱えていませんでしょうか?

1,000時間の勉強と熾烈な受験競争を経て、ようやく手にした合格。

その先にはバラ色の人生が待っているかと思いきや、、、せっかく取った資格を活かせず萎えてしまっている人も多いのではないでしょうか?

何を隠そう私も同じような状況に悩んでおりました。

そこで、今回の記事では診断士資格を活かすための考え方について筆者の具体例も交えて解説させて頂きます。

実行している人からしたら当たり前の内容ですので、資格を全く活かせてない人に読んでいただければ幸いです。それではどうぞ!

中小企業診断士を活かし方のポイントは「やりたいことを見つけること」

資格の活かし方は、将来独立したい、副業で稼ぎたい、自己研鑽に活用したい、など、目的によって異なります。

要は人生の中でのやりたいことを見つけることが大事なポイントであり、そのやりたい事を達成する上でどうやってこの資格を役立てるのか?という意識が必要になります。

言い換えると、やりたいことと診断士資格が全く無関係なのであれば、無理に診断士資格を活かすことは考えなくても良いのです。

診断士を目指す人の動機

私はこれまで多くの診断士の方々に会ってきましたが、多くの方々の受験動機は下記のいずれかに分類されます。

  1. 独立して中小企業支援に従事したい・稼げるコンサルになりたい
  2. 副業で稼ぎたい・経験を積みたい
  3. 転職・昇進のツールにしたい
  4. 社内業務に活かしたい・異業種交流で成長したい
  5. 自己啓発のために勉強していたら欲が出て合格したくなった
  6. キャリアの行き詰まりを感じていて漠然と取得を目指した

この中で合格後、資格の魅力を余すことなくバンバン活かし切っているのが、①〜④に該当する方々です

いわゆるやりたいことがしっかり定まっていて、目的意識の強い方々ですね。

一方、⑤〜⑥に該当する方々は資格の活かし方に悩みんでしまいます。

私はまさに⑤の「自己啓発のために勉強していたら欲が出て合格したくなった」パターンに該当しておりました。

迷う理由は目的意識がふわふわしているから

⑤〜⑥に該当する方々が悩んでしまう理由は「目的意識がふわふわしているから」です。

なんとなく資格を取ったら良いことがあるんじゃないか?

このようなふわっとした目的意識で、バラ色の生活が送れるほど、人生はイージーではありませんよね。

診断士を取得してみたものの、社内の人は関心を示してくれず、外に出ても「何その資格?」と評価の対象にならず。

この辺りの現実を知ってデモチしてしまう→行動するのをやめてしまう→さらにデモチが加速するという負のスパイラルに陥ってしまう、、、

というのが資格の活かし方に悩んでいる人の大半の現状だと思います。

この悪い状況を抜け出すには「やりたいことをしっかり定めること」が重要となります。

やりたいことを見つけるには?

やりたいことさえしっかり定まっていれば、自ずと取るべきアクションは明確になってきます。

一方、そんなこと言われても、元々ふわふわした理由で受験したのに、いきなりやりたいことなんて言われても分からないよ〜

と言う方々も多いと思います。

そのような方々におすすめなのが下記です。

  1. キラキラした先輩診断士の話を聞く
  2. 軽いノリで色々試してみる
  3. 他人の誘いには全力で乗っかる

①キラキラした先輩診断士の話を聞く

やりたいことが見つからない人は、そもそも自身の頭の中で理想像を描けない方だと思います

そのような人が何の材料も無しに「やりたいことを探す」のには限界があります。

材料不足の状態から脱却するためにおすすめなのが、キラキラした先輩診断士の話を聞くことです。

一見、キラキラしたように見える先輩診断士も、資格取得直後はご自身と同じようにいろんな葛藤や試行錯誤を経て今の姿になっているはずです

そういう人の話を聞きながら、徐々にご自身の中での理想の将来像のイメージを描き、やりたいことを絞っていくのも良いでしょう

②軽いノリで色々試してみる

繰り返しになりますが、やりたいことが見つからない人は「検討のための材料不足」な状態です。

この状況を打開するには手当たり次第、いろいろなことにチャレンジしてみるしかないです

せっかく診断士を取ったので色々試してみましょう。

取り組めることは無限のようにあります。例えば、下記。

  • いろんな研究会に顔を出す
  • 診断士の知り合いと各々の勤務先の新規事業案を考える
  • 診断士の勉強方法をブログやSNSで発信する
  • クラウドソーシングで副業を試してみる
  • 受験生支援団体に所属する
  • 先輩からの案件の誘いを受ける

これらに挑戦していくことで、ネットワークが広がっていきやりたいことが見つかる確率は増していきますし、活動を通じて「好き嫌い」の判断がハッキリしてくると思います。

③他人の誘いには全力で乗っかる

ご自身のみで色々な活動に挑戦するのがハードル高いな〜」と感じる場合は、他人の誘いに乗っかるのも手です

サイボウズに所属しながら複業家として活動中の中村龍太さんも下記の本でおっしゃっていますが、「やりたいことを見つける旅」は何も自分自身のみでやる必要はなく、他力本願で良いのです。

中村さんは元々、社外活動の一環で農業クラブに誘われたのがきっかけで自営農家も営むようになりました。

もともとは何となくのきっかけで取り組んでみたのだが、やっていくうちに「もっと本気で取り組みたい」気持ちになったのだとか。

この事例のように、先輩や同期から誘われた案件に取り組んでみる、など、機会が訪れたら一度全力で取り組んでみるのも良いでしょう。

中小企業診断士資格を持っていないと出来ないこと

では、やりたいことが決まったとして、診断士資格を活かすにはどうすれば良いのでしょうか?

中小企業診断士は、弁護士や税理士等の独占的に特定業務を行える「業務独占資格」ではなく「名称独占資格」に分類されます。

つまり資格の有無は「中小企業診断士」と名乗れるか否かのみを左右し、経営コンサルティング業務は誰でも自由に実施することが可能です。

ここが本資格の活かし方を難しくしていると考えられがちですが中小企業診断士資格を持っていないと出来ないことも多いのです。

この「診断士しか出来ないこと」をうまく活かしながら、ご自身のやりたいことを実現していくことが本当の意味での診断士資格の活用につながります。

①中小企業診断士のみが参加可能な協会・研究会に所属

中小企業診断士には独占業務がないからこそ、その業務範囲は多岐にわたります。

経営改善、マーケティング、IT利活用、海外展開、などいくら幅広い知識があったとしても全ての需要を満たせる診断士はいません。

そこで、診断士は補完関係を構築するために横のつながりが強く、それをより一層強化するために様々な研究会が運営されています

私は、この協会・研究会に参加する資格を得られること自体が中小企業診断士資格の価値だと思っています

研究会に参加することで、ご自身のやりたいこと、身につけたい専門性を強化することも可能でしし、先輩・同期・後輩診断士とのネットワーキングのきっかけとなり、色々な刺激を受ける機会になります。

研究会経由で案件が共有されることも多く、機会を伺っている人は参加しない理由はないかと思います。

②中小企業支援機関や商工団体等からの紹介を受けるための「専門家登録」が可能

また、診断士資格を保有していると中小企業支援機関や商工団体等からの案件を受けるための「専門家登録」が可能になります

これは中小企業診断士のみの特権ではありませんが、「経営全般」に関わる相談案件には中小企業診断士が充てられることが多く、この事実は診断士資格を取ることのメリットと言えるでしょう。

また、2022年3月17日に中小企業庁が公表した「中小企業の事業承継・引継ぎ支援に向けた中小企業庁と一般社団法人中小企業診断協会の連携について」において、中小M&Aや中小PMIにおける中小企業診断士の登用の重要性が述べられています。

中小企業庁と中小企業診断協会が連携を強化し、事業承継・引継ぎ支援センターに対して中小企業診断士を紹介していく旨記載されております。

仮に事業承継や中小M&Aに取り組みたい意志があるのであれば、上記は絶好の機会と言えますし、この流れに乗っからない手はありません

上記の他にも診断士だからこそ受けられる特権は意外に多いです。

ご自身の「やりたいこと」に合った活用方法を模索してみてください。

私にとっての診断士資格の活用方法

最後に私がどのように診断士資格を活用しているかについて紹介させて頂きます。

ちょっと長ったらしいですが、診断士を目指したところからお付き合いください。

診断士を目指したきっかけ

私は元々、自己研鑽目的で診断士の勉強を始めました。

勤務先業務で海外スタートアップとアライアンス交渉をしている際に、先方の社長から、「お前みたいに経営リテラシーのないやつとは話にならない」と言われ、実力不足を実感したのがきっかけです。

その後、財務や経営戦略、会社法の知識などが身につき、先方社長との議論がうまくいくようになりましたので、1次試験対策の大詰めの7月頃には、当初の目的は達成されたと言えるでしょう

しかし、診断士の勉強をしていくうちに「どうせやるなら資格取っておいた方が良いよね」と要らぬ欲が出てきて、結果2次試験まで受験することにしました。

ブログ運営にのめり込んだ診断士1年目

元々、「中小企業支援がやりたい」とか「副業でバンバン稼ぎたい」みたいな動機ではなかったため、合格後にやりたいことのイメージはありませんでした。

むしろ、診断士の2次試験対策をしている際に、ふとしたキッカケでブログ運営の魅力に気づき、診断士試験後はブログ運営にガッツリのめり込もうと考えておりました。

試験合格後、すぐにブログ運営を始めたのですが、開始後ある程度記事数を重ねていく過程で「ブログ運営=SEOマーケティング」であることに気づきました

SEOマーケティングの魅力に取り憑かれ、自身の力を試したいと考えるようになりました。

デジタルマーケティングを中小企業に広めたい

その後すぐにクラウドソーシングを使った副業を始めたのですが、スタートアップや中小企業向けのSEOマーケティングを経験させて頂きました。

最初は企業様からの感謝の声がダイレクトに私に届くことが嬉しく、純粋に案件をこなすことのみに集中しておりましたが、だいぶ慣れてくると、日本の多くの中小企業が、今では当たり前とされているデジタルマーケティングを使いこなせていない現状があることに気づきました

これは大問題だなと思いました。

この段階になってようやく私自身が中小企業診断士の有資格者であることを思い出し、多少大袈裟ですが中小企業にデジタルマーケティングが当たり前の世界を作ることをミッションに掲げることにしました。

また、個人の専門性もデジタルマーケテイング分野で伸ばしていこうと決意しました。

デジタルマーケティングの研究会設立

こうなってくると、自分の力のみではどうにもならないと考え、中小企業診断士の先生方の胸を借りながらスキルアップする方法を模索しました。

しかし、いろいろ調べていく過程でデジタルマーケティングに強い診断士の母数はそんなに多くないことに気づきます。

そこで、思いついたのが中小企業政策研究会(政策研)の中にデジタルマーケティング研究会を設立することでした。

研究会を設立して、デジタルマーケティングに強い診断士の同志を増やしていけば、自分自身のスキルアップにもなるし、日本の中小企業のデジタルマーケティング普及にも役に立つはずだと、、

この辺りの流れは下記の記事に記載しておりますので興味のある方は覗いてみてください。

1年半で120名が所属する研究会に成長

そんなこんなで不慣れながらも研究会運営にチャレンジすることを決意するわけですが、いざ立ち上げてみると、私と同じように中小企業向けにデジタルマーケティングを普及させていくことの重要性を感じている方々も多いことに気づきました。正直嬉しかったですね。

その後も、研究会のミッションや方向性に共感してくれる方々を中心に、順調にメンバー数は増えていき、今では120名超の研究会に成長しております。

研究会を運営するには、自分自身が一番勉強しなければならないですし、メンバーからの問い合わせに全て答えていかなければならないので、正直キツい部分も多いです。

しかし、この過程で一番勉強できているのは自分自身である自負はありますし、何より120名の診断士の方々と密にコミュニケーションを取りながら切磋琢磨できるのは魅力です

私にとっての資格の活かし方=研究会活動を通じて自身が掲げたミッションを体現すること

長ったらしくなってしまい申し訳ないのですが、現時点での私にとっての資格の活かし方は、この研究会の運営を通じて、1人でも多くのデジマ系診断士人材を輩出していくことです

この過程で、私個人のミッションである「中小企業にとってデジタルマーケティングが当たり前の世界を作る」を少しでも体現していきたいと思っています。

資格の活かし方が見つかった理由

私は運良く、資格の活かし方が見つかったタイプなのですが、振り返ってみるとポイントは下記だと考えています。

  • やりたいことが見つけられた
    ⇨ デジタルマーケティングを専門とする事
    ⇨ 中小企業にデジタルマーケティングを普及させること
  • やりたいことの手段として診断士が活用できることに気づいた
    ⇨ 研究会運営を通じて同志を増やしていくこと

この活かし方に行き着けたのは、診断士試験に合格した後も絶え間なく行動を続けたからだと思います。

色々な分野に挑戦していくことでやりたいこと」と「世の中から求められていること」が合致するやりがいのある領域を見つけられた事がポイントだと思っています

軽いノリではありましたが、いろんなことに挑戦していってよかったな〜と思いました。

まとめ

以上、本記事では「中小企業診断士資格の活かし方」について解説させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?

もし本記事の内容でご質問ある方は是非コメント欄に書き込んで頂けると幸いです。

お答えできる範囲で答えさせて頂きます。

それではまた!

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