どうも、Webマーケター兼中小企業診断士のトーマツです。
先日、デジタルマーケティングラボ(筆者運営の研究会)として、大手住宅設備メーカー様向けにセミナー集客支援を実施しました。
今回は自身の振り返りのためにも実施内容や所感をメモ的に残したいと思います。
- セミナー集客に興味のある方
- デジタルマーケティングに興味のある方
- マーケティングに興味のある中小企業診断士の方
デジタルマーケティング(DML)とは?
まず、ご存知ない方のためにデジタルマーケティングラボ(DML)の概要を簡単に紹介させて頂きます。
DMLは、デジタルマーケティングを専門分野に身につけたいとお考えの中小企業診断士が集う場として、今年(2021年)の1月に中小企業政策研のイチ分科会として立ち上げた研究会です(在籍人数:80名)。
大まかな活動内容として月例定例会、マーケティング事例研究、チームでの企業支援(報酬あり)、読書会などを実施しております。
少しややこしいですが、企業様向けの支援サービスに関しては「集客の出島」という団体名で実施しております。
月例定例会の開催報告は下記にまとめておりますので、ご興味ある方はぜひご覧ください。
何をやったか?
今回のお客様はDML主要メンバー(私が神様と崇める方)がお勤めの大手住宅設備メーカー(TOTO様)でした。
先方からのご要望は、自社で運営しているボランタリーチェーンの加盟店向け(リフォーム店)に対して、Web集客の実践方法を教育するために「まずは自社内でWebセミナー集客を実施したい。なのでセミナー集客のディレクション・実行支援をして欲しい」というものでした。
セミナー詳細は残念ながらお伝えできませんが、Web集客の観点から実施した内容を説明します。
DMLとしてのアクション内容
本来、セミナーを企画する際は、セミナーの目的・内容・対象顧客などの企画を固める必要がありますが、今回は先方の方で既に決まっておりました。
というわけで、DMLとしてのアクションは以下の通り設定させて頂きました。
- Web集客の動線設計
- ディレクション
- LP作成
- Web広告(アカウント提供・配信設定・運用)
- Web広告用バナー作成(外注)
- Web解析(タグ設定、解析、レポーティング)
まず最初に行ったのが、Web集客の動線設計。
今回は単発セミナーであることと、最終ゴールが「ボランタリーチェーンの方々でも実施可能な集客方法の習得」でしたので、ランディングページは初心者でも活用可能なペライチを使うことにしました。
また、対象顧客のマーケティングフェーズ(顕在層より)を考慮し、リスティング(Googleのみ)での集客を基本としつつ、一方で「幅広いWeb広告を活用したい」との要望を踏まえGoogleディスプレイ広告、Facebook広告を活用することにしました。
ツールまとめ
ここまで固まったらあとはアクションに移るのみということで、粛々とLP作成、バナー作成、広告アカウント作成・配信設定、解析タグの設置を進めていきました。
[ツールまとめ]
- 広告
Google 広告(リスティング、ディスプレイ)、Facebook - バナー
ランサーズで外注+顧客側にて作成 - ランディングページ
ペライチで作成 - アクセス解析ツール
Google Analytics、Microsoft Clarity
ベースが整ったらその後はテスト配信からの本配信。
テスト配信中のアクセス解析結果をもとに、途中でLPの内容やエントリーフォーム内容を見直したり、広告のコピーを変更したりしましたが、欲を言えばもっとPDCAサイクルを回せればと感じました。
実施メンバー
今回はDMLから私含め4人が参戦しました(顧客もDMLメンバーなので実際は5人)。
みなさま企業内診断士(しかも、かなり多忙なメンバー)だったので、時間的制約のある中での準備だったので、成功裏に終わってホッとしております。
広告配信期間
2月8日〜3月10日(セミナー開催日前の約1ヶ月)
結果は?
肝心の結果ですが、なんと計13名の方々に参加いただくことができました!
顧客の別事業エリアで同様の取り組みを実施された際は0人だったとのことでしたので、良かったと考えています。
とは言っても初めての試みであることもあり比較対象もないですし、この結果が良いのか悪いのか中々判断ができません。
一般的に言われている無料セミナーやウェビナーのCPA相場は2万円〜5万円程度とのことでこちらよりは少し高めになってしまい、力不足を感じる一方、CPAなんぞサービスや対象顧客によって異なるので参考になりません。
今回の結果はしっかり顧客に共有し、次回同様の取り組みを実施される際のベンチマークとして活用いただければと考えています。
所感(気づき、反省点)
ここからは所感について述べたいと思います。
[気づき]
- Microsoft Clarityやっぱ良い
- Facebook広告意外といける
- LPはペライチで全然いける
[反省点]
- エリア配信設定痛恨のミス
- PDCAのレベルを上げる
一つずつ解説します。
気づき①:Microsoft Clarityやっぱ良い
やはりLPの解析はヒートマップが欠かせません。
特にファーストビュー以降は読まれているか?フォームまで到達しているか?滞在時間はどんなものか?などは大事です。
Google Analyticsの場合、多数が直帰されてしまうLPの滞在時間が計測できませんがヒートマップであればOKということで、Clarityを使いました。
今回はスモール実証の側面が高く、継続前提はないため、高価なヒートマップは避けたいと思っていましたが、Clarityであれば全て無料。本当ありがたいツールですし、ありがたさを再認識できました。
気づき②:Facebook広告意外といける
個人的に今回最大の発見は、今回のようなニッチなセミナーでもFacebook広告意外といけることに気づいたことです。
大物ゲストの存在や幅広い潜在層の参加が見込めるセミナーでない限り、Facebook広告での集客は見込めないと考えていましたが、結果、Facebook広告のCPAが一番良く、これは思い込みのようでした。
気づき③:LPはペライチで全然いける
また、ペライチを使ったこともとても良かったと思っています。
というのも各種アクセス解析タグとの連携も取りやすいですし、わざわざLP作成を外注したり、サーバーを立てたりドメインを取ったりという手間も回避できるからです。
一点、改善して欲しいと思ったのは、LPの『部分コピペ機能』を実装して欲しいこと。
ペライチでは、LP全体をコピーすることは可能ですが、一部のブロックを複数のLPに跨ってコピペすることができません。
「LPの内容を見直したものの、オリジナルに戻したい」といった状況においては、オリジナルLPから変更要素のブロックのみコピペすることができればかなり便利であると考えています。
ぜひペライチチームにはこの機能を実装いただければと思います(改善依頼のメールを出しました)。
反省①:エリア配信設定痛恨のミス
反省点はかなり多くありますが、今後絶対に起こしたくないミスがGoogle広告のエリア配信設定です。
今回は神奈川県にお住まいの顧客を対象に集客したかったので、配信エリアを神奈川県内に限定しておりました。
この設定を以て、配信エリアは限定できているものと思っておりましたが、Googleのデフォルトでは配信先に「住んでいる人」または「配信先に興味を持っているユーザー」に配信される設定になっていることを学びました。
これを配信エリアに「住んでいる人」に限定するには上記の通り、「所在地:ターゲット地域にいるユーザー、ターゲット地域をよく訪れるユーザー」に変更しなければなりません。
以後、気をつけようと思います。。。orz
反省②:PDCAのレベルを上げる
また、やはりPDCAのレベルをもっと上げるべきと感じました。
終わった後に時間を使って解析を実施したところ、コピーの工夫、配信時間の見直し、媒体の見直し、LP改善など、運用中にやれることがたくさんあることに気づきました。
企業内診断士ゆえ時間に制約があることも言い訳にはできますが、これでは成長が見込めないので、時間が限られている中でどうシステマチックに改善サイクルを進められるか?について議論する必要があります。
こちらに関しては運用メンバーと議論し、DMLの血と肉に変えていければと思います。
本当は反省点はこれ以外にももっともっとたくさんありますが、キリがないのでここまで。
まとめ
以上、本記事では「DMLとして実施したWebセミナー集客支援」について備忘録を残させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
もし本記事の内容でご意見や質問がある方は是非以下のコメント欄に書き込んで頂けると幸いです。
お答えできる範囲で答えさせて頂きます。
それではまた!